2021年度中に4番艦の進水も控えています。

意外?それとも順当? その名は「のしろ」

防衛省は2021年6月22日(火)、三菱重工長崎造船所(長崎県長崎市)にて、新規建造された護衛艦の命名式および進水式を実施しました。「のしろ」と命名された同艦は、もがみ型護衛艦の3番艦として建造が進められていた艦です。

「のしろ」は全長133.0m、幅16.3m、深さ9.0m、喫水4.7m、基準排水量は3900トンで、乗員数は約90名。主機関はガスタービンエンジンディーゼルエンジンの組み合わせで、軸出力は7万馬力、速力は約30ノットです。

今回、進水した「のしろ」を始めとするもがみ型護衛艦は、増大する平時の警戒監視に対応するほか、有事においても対潜水艦戦闘や対空戦闘、対水上戦闘などに加えて、これまで掃海艦艇が担ってきた対機雷戦に関しても、能力が付与されているのが特徴です。

また従来の護衛艦と比べて、船体のコンパクト化や調達コストの抑制、省人化にも配慮した設計になっているのもポイントといいます。

なお、「のしろ」は「川」に由来し、海上自衛隊で用いるのは、ちくご型護衛艦の11番艦「のしろ」に続いて2回目です。旧日本海軍では、阿賀野軽巡洋艦の2番艦「能代」が存在しました。

「のしろ」は今後、艤装や各種試験を実施したのち、2023年3月に就役の予定です。

進水したもがみ型護衛艦の3番艦「のしろ」(画像:海上自衛隊)。