上海市楊浦区人民検察院は17日、実の娘を売ってiPhoneを購入したとして上海在住の夫婦を人身売買の罪で逮捕・起訴した。報道によれば、夫婦は5万元(約79万8000円)で娘を売り飛ばし、受け取った金でiPhoneなどを購入していたという。北京晨報が報じた。

  夫婦は警察の取り調べに対し、「末子を養子に出したのはカネのためではない。ほかの子どもたちに良い教育を受けさせたかったためだ」と述べており、娘を渡した相手に金銭を要求したことはないと主張した。

  しかし、夫婦はインターネット上の掲示板に「子どもを養子に出したい」と書き込む一方で、娘の「価格」として3万元(約48万円)、5万元などと書き込んでいたことも確認されている。さらに夫婦は娘の「代金」を受け取ってすぐにiPhoneやスポーツシューズなどを購入していたことも確認された。

  iPhone人気の高い中国では、iPhoneをめぐって常軌を逸した事件がたびたび発生している。2011年4月、iPhoneやiPad目当てに当時17歳の少年が自分の腎臓を2万元(約32万円)で売り渡す事件が発生した。

  腎臓と引き換えに2万元を手にした少年は念願のiPadおよびiPhoneを購入したが、腎不全になり病院に駆け込んだことで中国の臓器売買の実態が暴かれ、臓器ブローカーはじめ医師9名が逮捕された。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Anatolii Babii/123RF.COM)