米国の華字メディア・多維新聞は24日、安倍晋三首相の歴史を正視しない言動が中国や韓国の不満を招いていると伝える一方、韓国の学者がこのほど「朴槿恵パク・クネ大統領は日中韓の和解を主導すべき」と述べたことを紹介した。

 記事は、ここ数年において歴史問題が日中関係および日韓関係の足を引っ張っていると伝え、日中韓3カ国の外交が「手づまり」となっている今、一部の韓国メディアが「韓国が主導し、日中韓3カ国の和解へと導くべき」と報じたと伝えた。

 続けて、韓国の中央日報が22日、韓国の外交安保研究所長で日中韓三国協力事務局長を務めた申鳳吉(シン・ボンギル)氏の手記を掲載し、申鳳吉氏が「安重根の北東アジア平和論精神論を振り返ってみよう」とのテーマで、韓国は日中韓3カ国の関係を改善に導くべきと論じたことを紹介した。

 さらに記事は、申鳳吉氏が「安重根は東洋平和論で、日中韓3カ国は手を取り合って西洋の帝国主義に立ち向かうべきと論じた」と主張し、東洋平和論は中国の割譲や朝鮮の植民地化を防ぐことはできなかったとしながらも、「欧州の統合論を半世紀近くもリードする先進的な考えだった」と主張したことを紹介。

 続けて、申鳳吉氏が、「朴槿恵大統領の北東アジア平和協力構想は日中韓3カ国が協力を通じて東北アジアの平和と発展を実現しようとするもの」と高く評価したと伝え、歴史問題に対して日中韓3カ国は立場を変え、特に韓国は3カ国首脳会議の議長国として日中韓3カ国の和解に導くべきと提案したことを紹介した。(編集担当:村山健二)(写真は多維新聞の24日付報道の画面キャプチャ)