多くの会社にエントリーして、何度も何度も面接を受ける就職活動。すべて本音で答えて内定をもらえればいいですが、なかなか難しいですよね。なかには面接時に「建前上ついてしまったウソ」もあるでしょう。今回は社会人に、就活で建前上ついてしまったウソについて聞きました。

■趣味や特技はバレにくい!?
・「特技を聞かれて、どうせその場で披露することはないと思って、楽器は何も弾けないのにピアノと答えた」(女性/32歳/小売店)
・「自己啓発のため、毎日マラソンをして精神を鍛えてるとか嘘を言った」(女性/29歳/医薬品・化粧品)
・「ボランティア活動をしているといったが、したことなど一度もない」(女性/26歳/金融・証券)
・「税法に詳しいと言ったが、ほぼ授業に出ていなかった」(女性/25歳/金融・証券)
・「自己PRで言った資格を履歴書に書くのを忘れたことに気づかず、なんで書かなかったかと聞かれ、『そんな資格ではまだ満足してないから書きませんでした』と意地を張った」(女性/28歳/ホテル・旅行・アミューズメント)

趣味や特技に関するウソは、たしかにバレにくいですよね。ただし、面接官が詳しい可能性もあるので要注意。最後のコメントのような「意地」は、面接官の目にはプラスに映ることがあるかも!?

■会社に対するアピールで......
・「乳製品の会社の面接で、『毎日御社のヨーグルトを食べていて健康になりました』と言ったら一次面接をパスした」(女性/30歳/学校・教育関連)
・「工具の会社へ面接をしに行ったときに、『御社のネジは祖父が愛用しておりました』とウソをついたが内定をもらいました(でも辞退しました)」(女性/30歳/その他)
・「鍵メーカーの面接で、特に意識をしたことはなかったが『毎日鍵を見ています』といった」(女性/31歳/その他)
・「『御社の社長の講演を聴き、感銘を受けた』と言ったが、実際に聴いたことはない」(女性/25歳/小売店)
・「ケーブルテレビをよく視聴しているといったものの、実は近所のスーパーで流れているのをたまたまみたことしかなかった。やはりすぐにバレた」(女性/32歳/学校・教育関連)

企業の商品や、経営理念に関するウソも多かったです。とはいえ、面接官側は間違いなく自社のことについては詳しいですし、志望度を知るためにも突っ込みたいので、やはりバレやすいよう。最低限、実際に使用したり、調べたりする必要はあるでしょう。

■どこの会社でも「第一志望です」
・「どの会社でも『御社が第一志望です』と答えていました」(女性/31歳/ソフトウェア)
・「よく知らない会社で、『他に内定がありますか?』ときかれ、『ありますが御社が第一志望です』と嘘をついた」(女性/33歳/医薬品・化粧品)
・「『業界1位より2位のほうが競争意識をもって臨める』と言ったが、1位の会社から内定をもらってすぐ2位の会社を辞退してしまった」(女性/31歳/団体・公益法人・官公庁

・「『生涯働ける会社だと思い、御社を第一志望にしている』と言ったが、いずれ転職するつもりである」(女性/26歳/食品・飲料)
・「そもそも働きたくすらないのに、『御社で働きたい!』と言っていたこと」(女性/22歳/生保・損保)

「第一志望です」というウソも多数。これは就活の駆け引きテクニックのようなものでしょうか。志望度をアピールするためには、本音を言いにくいこともありますよね。

■自分とまったく正反対!?
・「『人が好き』。接客系の仕事の面接に行った際つい言ってしまったが、どちらかというと一人のほうが好き」(女性/26歳/金融・証券)
・「周りからの評価として『変わってるね』『面白い』とか言われることが多いが、就活の時は『明るい人だとよく言われる』と言った」(女性/31歳/商社・卸)
・「『御社のために全力を尽くして働きます』と言ったが、楽をすることしか考えていない」(男性/30歳/自動車関連)
・「内定が出ていないけど、どんどん出ているとうそをついていた」(男性/29歳/運輸・倉庫)
・「本当は会社で上手くいかなくて、正社員からアルバイトになってしばらく働いていたことを、簿記の資格を取得するのにスクールに通うため会社を辞めた、ということにした」(女性/27歳/印刷・紙パルプ)

ほかにも、性格や内定に関するウソがずらり。自分には当てはまらないことがあっても、ウソをつきたくてついているわけでない!?

さまざまなウソが寄せられましたが、なかには、「ウソをつかないから納得できる会社に就職できた」なんて声もありました。志望動機や自分の適性とかけ離れた会社では、働き出してからの後悔が大きそう。建前上仕方ないときがあるのかもしれませんが、正直に面接を受けたほうが後々いいことがありそうですね。

文・OFFICE-SANGA 宮野茉莉子

調査時期:2014年6月
アンケート:フレッシャーズ調べ
集計対象数:社会人445人(インターネットログイン式アンケート)

給料? プライベート? 就活を終えた学生たちのホンネ。